なぜMOCAF?


311を忘れないために

MOCAFは、「311を忘れないために」という思いから、この場所につくられることになりました。


ミュージアム再考

MOCAFは2016年、この問いからはじまりました。「もしコンテンポラリー・アート・ミュージアムが福島にあるとしたらどうなるか」。ミュージアムの役割は大きく3つ:保存、展示、普及です。しかし、このような問題がありました。「311以降の文脈にあるMOCAFの役割は、一般的なミュージアムと同じなのだろうか」。さらに、「地球規模の諸問題を鑑みると、今は多くの物事を根本的なことから考え直さなければならない時代に位置しているのではないか」。よって、「ミュージアム自体の意味を再考するようなやり方が求められているのではないか」。


何かをリボルブする

そして、「ミュージアム=回転扉」という発想が生まれました。回転扉(a revolving door) の「revolve」には「回転する」や「問題を熟考する」という意味があります。MOCAFに来て、文字通りドアと身体をリボルブすることで、何かをリボルブすることにつながるのではないか。この仮説の実践と検証が今日から始まります。

2021年3月11日
MOCAF館長 緑川雄太郎